2015年7月。
私ホラフキンは気が付いたら病院のベットの上で『氷』で覆われていた。
全くそこに至るまでの『記憶が無い』。
自分の名前・・・は言えてたと思う。
ただ、自分の年齢やその日の日付が全く言えない、思い出せなかった。
看護師さんの質問に答えるが全て的外れな事を答えていた。
私はこの時31歳なのに、
看護師「ホラフキンさん今おいくつですか?」
私 「・・・82歳」
看護師「うーん違いますねー。」
またある時は
看護師「ホラフキンさん今日は何月何日です か?」
私 「12月・・・・・?」
看護師「ホラフキンさんまだ7月ですよ」
などなど、記憶障害で簡単な事も
答えられなくなっていました。
お医者様いわく、今の私の状態は
「整理整頓してあった部屋が脳卒中と言う衝撃を受けて、ヒッチャカメッチャカになっており忘れた訳では無いので部屋の中のどこかにその記憶はあるが、上手く引っ張り出せない」
と言う状態らしいとの事。
冒頭で書いた様にこの時の私は高熱を出しており(40℃を超えていた)、氷枕など、あらゆる冷却方法で冷やされていた。
ものすごく寒かったのをぼんやりと覚えていて、
看護師さんに
「俺は築地に運ばれるんですか?」
と言う本気か冗談かわからない事を言っていたらしい。後から看護師さんが
「今だから笑えるけどね!」
と教えてくれた。頭がやられると本当に怖い事言うなあと感じた。ギャグになってないよ。
もう一つお医者様が言ってた事がある。
「引っ張り出せる記憶の順番」
である。
何が言いたいかと言うと、『脳卒中』になった人の『記憶障害』には、ある程度決まった症状があってその一つが
『古い記憶の方が鮮明に思い出せる』
と言う事らしい。
要するに、最近記憶した事が頭の中の古い記憶領域に保管し直され、古い記憶が新しい記憶領域に保管されてしまった状態になるらしい。
・・・私の文章でご理解いただけるか心配です。
つまり!
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小学校の頃の方が最近の出来事の様に思い出せる様になってしまい、高校生の頃の方が古い記憶となってしまい、思い出すのが難しくなるそんな感じになるのです。
そしてこの時、私はそれこそ幼少期の幼稚園に入る前、その頃の記憶を断片的ですが鮮明に思い出したのです。
そう・・・それこそ私ホラフキンの
『走馬灯』なのです。